ペナンヒル

ペナン島には、多くの素晴らしい観光地がありますが、その中でも特に訪れる価値があるのが「ペナンヒル」です。ジョージタウンから気軽にアクセスできるこのスポットは、自然の美しさと歴史的な魅力を兼ね備えた場所です。

ペナンヒルに登る方法は二つあります。一つは、トレッキングで山を登る方法、もう一つはケーブルカーを使って上る方法です。ケーブルカーを使うと、わずか30分ほどで山頂に到達でき、道中の景色も楽しむことができます。ただし、週末にはケーブルカーの利用者が多いため、長い列に並ぶ覚悟が必要です。

ペナンヒルのケーブルカーは、イギリス植民地時代の1923年に開業され、2023年にはその100周年を迎えることになりました。長い歴史を持つこのケーブルカーは、ペナンヒルを象徴する重要な交通手段であり、観光客にとっても、懐かしさを感じさせる存在です。

ペナンヒルは、ペナン島の中心近くに位置する丘陵リゾートで、Air Itam地区にあり、ジョージタウンから西へ9kmに位置します。ペナンヒルは、Bukit Benderaというマレー語の名前でも知られ、これは最も開発が進んだピークであるFlagstaff Hillを指します。この丘には、ペナン植民地の創設者フランシス・ライトが所有していた「ストロベリーヒル」という名前の家があったピークもあります。

ペナンヒルは複数の丘から成り立っており、最高地点は海抜833メートルのWestern Hillです。丘陵地帯は森林に覆われており、マレーシアの低地とは異なる自然の豊かさを誇ります。この地域は、イギリス植民地時代には避暑地として利用されており、現在ではその歴史と文化遺産のために多くの観光客が訪れる人気の観光地となっています。

ペナンヒルの頂上、特にFlagstaff Hillには、ペナンヒル鉄道を利用してアクセスすることができます。ペナンヒルは、ユネスコに認定された「ペナンヒル生物圏保護区」にも指定されており、マレーシアで3番目のユネスコ世界生物圏保護区です。

ペナンヒルの魅力は、昼夜を問わず楽しむことができます。昼間は、ペナンの街並みや周辺の美しい景色を一望でき、その雄大な景色に心を奪われることでしょう。一方、夜になると、街の灯りが点灯し、夜景としても楽しむことができます。夜のペナンは、昼間とはまた違った幻想的な美しさを見せてくれます。

ロンコン

マレーシアは果物の楽園で、多くの種類の果物が手に入ります。地元で育つ果物はもちろんのこと、近隣の国々、例えばインド、インドネシア、タイ、ベトナムから輸入される果物も豊富にあります。その中でも今回は「Longkong(ロンコン)」を紹介します。中国語では「龍貢果」や「龍宮果」、マレー語ではLangsatといいます。

ロンコンは、マレーシアやタイなどの東南アジアの熱帯地域でよく栽培され、その由来はインドネシアにあると言われています。外見は小さな丸い果実で、皮は薄い茶色から黄褐色をしています。果肉は白く透明感があり、房のように分かれており、少し葡萄にも似ています。味は甘くてほんのり酸味があり、ライチや柑橘系の果物を思わせます。

ロンコンは、6月から9月頃が旬で、この時期になると市場や道端の露店でよく見かけることができます。新鮮なロンコンは皮が簡単に剥け、果肉がジューシーで甘さが際立ちます。冷やして食べると一層おいしさが増します。

栄養価が高く、ビタミンCやB群が豊富で、抗酸化作用が期待できます。特にビタミンCは、免疫力を高めたり、肌の健康を保つのに役立つ成分として知られています。また、食物繊維が含まれているため、消化を助ける効果も期待できます。カロリーも低めで、健康を気にする人にとって良い果物です。

ドリアン(Durian)

ドリアンは「果物の王様」として知られ、特にマレーシアの気候と土壌がドリアンの品質を高めています。道路脇で売られているドリアンは、新鮮で、まさに旬の味を楽しむ絶好の機会です。

マレーシアでは、さまざまなドリアンの種類があります。最も人気のある種類の一つは「Musang King(猫山王)」で、その濃厚なクリーミーな食感と、ほのかな甘さと苦さが絶妙なバランスを持っています。他にも「D24」や「Red Prawn」など、それぞれに独特の味わいがあります。一部の種類は甘みが強く、一部はほろ苦さが感じられるため、ドリアンの味はまるでワインのように、多様で奥深いのです。

ここ数年、ドリアンは観光客の間でも非常に人気が高まってきました。以前は地元の人々が主に楽しんでいましたが、観光客の需要が増えるにつれて、価格も上昇してきています。特に中国や香港への輸出が増えていることも、値段が高騰する要因の一つです。それでも、地元で新鮮なドリアンを手に入れて食べる体験は、マレーシアを訪れる観光客にとって特別な思い出になるでしょう。